清水建設による大規模現場でのDXの取り組み
7月29日、清水建設のHPに「虎ノ門・麻布台プロジェクトA街区でDX(デジタルトランスフォーメーション)を推進」というタイトルでリリースがありました。
詳しくはこちらのURLから→[https://www.shimz.co.jp/company/about/news-release/2021/2021025.html]
「SmartStation」と銘打った新開発のデバイスで現場内の通信やコミュニケーション、情報共有など施工管理のデジタル化にチャレンジしているとのこと。
カメラによる監視・遠隔でのブレーカー操作以外にもWeb会議・工程表などの帳票類及び図面類の閲覧・分散朝礼のガイド・当日の現場の作業内容や資材の搬入・揚重状況などの確認・・・つまり現場に手ぶらできても必要な情報が得られてコミュニケーションを図れるというもの。
もはや稼働して仕上がったビルそのままのようなシステムですね。令和の現場はここまで来たか・・・と。ただ運用に至っては大変な苦労があるのだろうと推測しています。
システマチックに現場運用するためには、よくある行き当たりばったりという現場運営では上手くはいきません。施工管理の直接目の行き届かない範囲が増えることでもあるので、事前段階で相当進んだ検討をすることが必須でしょう。
果たしてここに機械・電気設備はどこまで絡んでいけているのか?例えば搬入に至ってはよく機械・電気サブコンは決定会議の輪に入れてもらえないことも珍しくありません。他の専門業者よりも物量が多いため様々な急な対応があった場合に、大きく予定調整を建築に強いることもあるでしょう。
建築現場での職人さんの働き方というものの近い将来は何となく見えてきたかもしれません。しかし施工管理はどうでしょうか?相変わらず、打ち合わせ・現場チェック・図面作成・書類整理・・・。便利なツールは次第に出てきているものの変革となるような仕組みはまだ出てきていません。
今回の清水建設の試みが施工管理の働き方の改善に直結しているであろうことを期待しています。せっかくこれだけの事をやっているのだもの。施工管理全員の残業時間0も実現してこそのDXではないでしょうか?
どれだけ効率化できたか?期待して結果報告を待つようにしたいと思います。