サブコン各社の2020年度決算を見て

日報(雑談)

2020年度の決算が世に出始めています。大手ゼネコン各社の動向は各報道機関からも発信されます。主に海外での工事の中止等が響いて減収という企業が多かったそうですが、国内需要はさほど衰えておらず今年度も引き続き受注を見込めそうだということでした。

サブコンについてはあまり情報が出回らないため、自分で上場している大手サブコンの決算短信を見てみました。ゼネコンと同様の結果で機器販売や海外事業を手掛ける企業は業績は下がっていますが、国内の設備工事を主戦場としている企業は多少下がったものの大幅な落ち込みは無く、利益もしっかり確保していました。

ダイダンがその代表です。

業界の人間からするとこのコロナ禍において仕事を通常通り行えること自体幸運なことですが、さらに利益も出ていることはほっとするところでもあります。

最近ウッドショックと呼ばれる外国産木材の深刻的な不足が叫ばれています。戸建て住宅市場への影響はさることながら、商業建築ではCLTの計画等が危ぶまれているようです。

ルネサスエレクトロニクスの工場火災による半導体供給不足、北米での大寒波によるナイロン供給不足なども合わせ、コロナでの直接的な影響は限定的だったものの、別の側面からも今後の不安材料が出始めています。

この業界は景気の影響は遅れてやって来ることが多いため、3年後・5年後にどうなっているか不安は残ります。もうリーマンショック後のような地獄は見たくありません。

労務単価の見直しなど、ようやく業界の復調へ向けた動きが出てきた所です。若い人が希望を持てる業界に戻ってもらうためにも水をさされるような事になってほしくないと切に願います。